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【体験談】障害年金は未納だともらえない?受給対象外になった私が「免除申請」をすすめる理由

障害年金は未納だともらえない? 制度・手帳
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この記事でわかること
  • 障害年金を受け取るための「保険料納付要件」の仕組み
  • 未納で受給対象外になった私の体験
  • 「未納」と「免除・納付猶予」の違いと、免除申請のやり方
  • 海外留学中の学生が気をつけたいこと

「年金の未納があると、障害年金はもらえないの?」「払えないときはどうすればいい?」と気になっている方へ。

私は精神障害があり、障害者雇用で働いています。障害年金の請求を考えたとき、国民年金の保険料に未納期間があったため、障害の重さを審査してもらう前の段階で受給対象外になりました。この記事では、その体験をもとに、未納だと障害年金がもらえない仕組みと、払えないときは未納にせず免除申請をしておくべき理由をお伝えします。

先に結論
  • 未納があると、障害が重くても受け取れないことがある:保険料の納付状況は、初診日の前日の時点で判定される
  • 免除・納付猶予は「納めた」のと同じ扱い:1円も払っていなくても、手続きさえしていれば納付要件に算入される
  • 病気になってからでは間に合わない:後から払っても、さかのぼって免除申請しても、障害年金には算入されない

※制度の内容は2026年10月時点の日本年金機構の情報をもとにしています。ご自身が受給できるかどうかは、年金事務所や社会保険労務士に確認してください。

障害年金とは?国民年金だと2級以上が対象

この章のポイント

初診日に国民年金だった人は、3級がないため2級以上と認められないと受け取れません。

障害年金は、病気やけがで生活や仕事が難しくなったときに受け取れる公的年金です。どの年金を受け取れるかは、初診日(その病気で初めて病院にかかった日)に入っていた年金で決まります。

初診日に入っていた年金 受け取れる年金 対象の等級
国民年金(自営業・学生・無職など) 障害基礎年金 1級・2級のみ
厚生年金(会社員・公務員など) 障害基礎年金+障害厚生年金 1級・2級・3級(+障害手当金)

2026年度(令和8年4月分から)の障害基礎年金は、1級が年1,059,125円、2級が年847,300円です(昭和31年4月2日以後生まれの場合。子の加算あり)。2級なら月に約7万円になります。

障害年金とあわせて使える制度には、障害者手帳もあります。手帳でできることは、障害者手帳は持つべき?クローズ予定だった私が取得した理由で紹介しています。

障害年金の「保険料納付要件」とは

この章のポイント

「3分の2要件」か「直近1年要件」のどちらかを、初診日の前日の時点で満たしている必要があります。

障害の状態が重くても、保険料をきちんと納めていなければ障害年金は受け取れません。これを「保険料納付要件」といい、次のどちらかを満たす必要があります。

  1. 原則(3分の2要件):初診日の前々月までの加入期間のうち、保険料を納めた期間と免除された期間を合わせて3分の2以上あること
  2. 特例(直近1年要件):初診日の前々月までの直近1年間に、未納がないこと(初診日が令和18年3月末までで、初診日に65歳未満の場合)

ポイントは、どちらも「免除された期間」は納めた期間と同じ扱いになることです。一方、未納の期間は1か月でも足を引っぱります。

もうひとつ大事なのが、判定するのは初診日の前日の時点だということです。初診日より後に保険料を払っても、要件を満たしたことにはなりません。

なお、20歳前に初診日がある場合(年金に加入する前の病気やけが)は、納付要件そのものがありません。

私が障害年金を受け取れなかった経緯

この章のポイント

未納になっていたのは、海外留学中の期間でした。年金の手続きを親に任せきりにしていたことを、今は後悔しています。

私の初診日は国民年金に入っていた時期でした。そのため、もし納付要件を満たしていれば、2級以上と認められた場合に障害基礎年金を受け取れる可能性がありました。

しかし、初診日より前に保険料の未納期間があり、3分の2要件も直近1年要件も満たせませんでした。結果は「受給対象外」です。障害の重さを審査してもらう前の段階で、対象から外れてしまいました。

未納になっていたのは、学生時代に海外へ留学していた期間です。留学中は日本にいなかったため、年金の手続きは親に任せていました。年金事務所からは学生納付特例ではなく「未納」で案内があったそうで、結果的にその期間は未納のまま残りました。

実は、海外の学校に留学している期間は、学生納付特例の対象になりません。当時の私も家族も、そのことを知りませんでした。

住民票は日本に残していたので、留学中も国民年金の加入者でした。学生納付特例は使えなくても、一般の免除や納付猶予を申請していれば、未納にはならなかったかもしれません。

この事実が分かったのは、Webサイトで見つけた障害年金の手続き代行の方に相談し、年金事務所へ確認してもらったときでした。正直、そのときはショックでした。

当時の私はコンビニでアルバイトをしながら、実家で暮らしていました。障害年金を受け取れていれば、実家に少しでも多くお金を渡せたのに、と今でも思います。

その後、私は生活を立て直し、障害者雇用で正社員として働けるようになりました。そこまでの流れは引きこもりから障害者雇用の正社員になるまでで紹介しています。

一番の後悔は、自分の年金記録を確認しなかったこと

家族に任せきりにせず、留学前に年金事務所で「留学中はどうすればいいか」を確認していれば、結果は違ったかもしれません。手続きを誰かに頼んだときも、結果は自分で確かめておくことをおすすめします。

払えないなら「未納」ではなく「免除申請」を

この章のポイント

払っていないのは同じでも、手続きをしたかどうかで障害年金の扱いがまったく変わります。

保険料が払えないときに、何もしないと「未納」、手続きをすると「免除」や「納付猶予」になります。

状態 障害年金の納付要件 老後の年金額
納付 算入される 満額に反映
全額免除 算入される 2分の1が反映
一部免除(残りを納付) 算入される 一部が反映
納付猶予・学生納付特例 算入される 反映されない
未納 算入されない 反映されない

全額免除なら、1円も払っていなくても障害年金の納付要件では「納めた」のと同じ扱いです。さらに老後の年金も2分の1は受け取れます。

免除の申請方法

  • 申請先:住んでいる市区町村の国民年金窓口、または年金事務所(郵送や電子申請も可能)
  • 対象:本人・配偶者・世帯主の前年所得が一定以下の人。失業した場合は特例で所得に関係なく申請できる
  • さかのぼれる期間:申請時点から2年1か月前まで
  • 学生の場合:「学生納付特例」を申請する

余裕ができたら、免除された保険料は10年以内なら後から納める(追納する)こともできます。追納すれば老後の年金額も増やせます。

海外留学する学生は特に注意

学生納付特例は、日本国内の大学や専門学校などの学生が対象です。海外の学校に留学している期間は対象外になります。留学前に、次の点を市区町村の窓口か年金事務所で確認しておきましょう。

  • 住民票を日本に残すか、海外転出届を出すか(日本に住所がない間は、国民年金への加入は任意になる)
  • 住民票を残す場合、学生納付特例の代わりに使える免除・納付猶予があるか
  • 手続きを家族に頼む場合も、結果がどうなったかを自分で確認する

病院にかかった後では間に合わない

この章のポイント

免除申請は「調子が悪くなる前」にしておかないと、障害年金には役立ちません。

未納の保険料は2年以内なら後から納められますし、免除も2年1か月前までさかのぼって申請できます。しかし障害年金については、病気やけがが起きた後にさかのぼって納付・申請しても、納付要件には算入されません。日本年金機構の免除制度のページにも、このことが明記されています。

  • 今、払えていない月がある人:今日のうちに免除申請を
  • 体調に不安があり、受診を考えている人:ねんきんネットや年金事務所で自分の納付状況を確認
  • 退職して国民年金に切り替わった人:切り替えの手続きと一緒に、失業の特例免除を申請

※受診を先延ばしにしてほしいという意味ではありません。体調が悪いときは、まず病院にかかってください。

未納でもらえないと言われたら、確認したいこと

この章のポイント

あきらめる前に初診日と記録を確認し、障害年金以外の支援も活用しましょう。

  1. 初診日は本当にその日か:もっと前に同じ病気や関連する症状で受診していれば、初診日が変わることがある。20歳前に初診日があれば納付要件は不要
  2. 厚生年金に入っていた時期ではないか:初診日に会社員だった場合は、厚生年金の納付記録で判定される
  3. 未納とされている期間の記録は正しいか:ねんきんネットで納付記録を確認できる

それでも受給できない場合も、障害年金以外の支援は使えます。

  • 自立支援医療(精神通院医療):通院医療費の自己負担が原則1割になる
  • 精神障害者保健福祉手帳:税の控除や各種割引、障害者雇用枠での就職に使える
  • 就労移行支援・障害者雇用:働いて収入を得る道を、支援を受けながら目指せる

私が通った就労移行支援の選び方は就職に強い就労移行支援の選び方に、障害者雇用の仕組みは障害者雇用とは?一般雇用との違い・メリット・デメリットにまとめています。

相談先は、年金事務所、街角の年金相談センター、障害年金を扱う社会保険労務士などです。

よくある質問

Q. 一部だけ未納がある場合でも、もらえないの?

未納が少しでもあると即アウト、というわけではありません。加入期間の3分の2以上が納付・免除であるか、直近1年に未納がなければ納付要件を満たします。自分の記録はねんきんネットや年金事務所で確認できます。

Q. 未納分を今から払えば、障害年金はもらえる?

初診日より後に納めた分は、障害年金の納付要件には算入されません。ただし、老後の年金のためには、2年以内の分を納めておく意味があります。

Q. 免除と納付猶予、どちらがいい?

障害年金の納付要件では、どちらも同じく算入されます。老後の年金額に反映されるのは免除のほうです。どちらになるかは所得の審査で決まるので、まずは申請しましょう。

Q. 障害年金をもらいながら働ける?

働きながら受給している人もいます。ただし精神の障害では、働いている状況も等級の審査で考慮されます。働くときの配慮の伝え方は、障害者雇用の合理的配慮とは?伝え方の例文と実体験で紹介しています。

まとめ:免除申請は「未来の自分への保険」

  • 障害年金は、障害の重さだけでなく、初診日の前日までの保険料の納付状況で受給できるかが決まる
  • 免除・納付猶予の期間は「納めた」扱い。未納は算入されない
  • 病気になってから払っても、さかのぼって免除申請しても間に合わない
  • 海外留学中は学生納付特例が使えないので、留学前に年金事務所で確認する

私は未納のせいで、障害の審査を受ける前に対象外になりました。今払えない人は、未納のままにせず、今日のうちに市区町村の窓口か年金事務所で免除申請をしてください。それが、いつか病気やけがをしたときの自分を守ることにつながります。

出典:日本年金機構「障害基礎年金の受給要件・請求時期・年金額」、日本年金機構「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」、日本年金機構「学生納付特例制度」、岡山市「学生納付特例」

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