障害者雇用で働いている方やこれから就職・転職を考えている方にとって、「昇給があるかどうか」は重要なポイントです。この記事では、障害者雇用における業界別の昇給傾向や、昇給が期待できる企業の特徴を紹介します。
■ 昇給率の基本:障害者雇用でも昇給はある?
まず前提として、障害者雇用だからといって昇給がないわけではありません。特に正社員として雇用されている場合は、他の社員と同様の評価制度に基づいて昇給が行われるケースが多くなっています。
ただし、雇用形態(正社員・契約社員・パートなど)や企業規模、業界によって差が大きいのも事実です。
■ 業界別|障害者雇用の昇給率の傾向
【1】IT・情報通信業界:★★★☆☆(昇給やや高め)
- 年1回1〜3%程度の昇給あり
- 実力主義で成果に応じて昇給幅が大きい企業も
- 在宅勤務やテレワークが整備されており、障害に応じた配慮がしやすい環境
例:プログラマー、ヘルプデスク、事務サポート
【2】製造業:★★☆☆☆(昇給は安定傾向)
- 大手メーカーでは年1回昇給あり(約2%前後)
- 単純作業や検品などで安定して働きやすい
- 工場勤務では評価制度が明確で、勤続年数で昇給するパターンも多い
例:部品組み立て、検査作業、物流仕分け
【3】小売・サービス業:★☆☆☆☆(昇給は限定的)
- 昇給はごく少額(数十円〜数百円)、あるいは無し
- パート・アルバイト雇用が多く、業績によって昇給停止も
- 職場定着支援は進んでいるが、昇給より「働きやすさ」が優先される傾向
例:品出し、清掃、バックヤード業務、受付
【4】金融・保険業界:★★★☆☆(正社員は高水準)
- 正社員の場合、一般社員と同等の昇給制度(1〜4%程度)
- 障害者枠でも高学歴や専門スキルが求められることがある
- 評価制度が厳格で、昇進も目指せる環境
例:事務、総務アシスタント、データ入力
【5】官公庁・自治体・独立行政法人:★★★★☆(安定昇給)
- 正規職員ならば公務員基準で毎年昇給(1,000〜5,000円程度)
- 勤続年数に比例して昇給・昇格する制度
- 試験採用や定員制限などのハードルもあるが、安定志向にはおすすめ
例:公務員障害者枠(事務補助、窓口業務など)
■ 昇給を目指すためのポイント
- 正社員登用を目指す
- 昇給制度が適用されやすく、評価も明確
- 定期面談で目標や希望を伝える
- 自分の働きに対するフィードバックを得ることで昇給に繋がりやすい
- 評価制度が整っている企業を選ぶ
- 福利厚生や人事評価制度が明示されている企業は安心
■ まとめ:昇給を目指すなら「業界選び」と「環境」がカギ
障害者雇用でも、業界や企業によってはしっかりと昇給が期待できます。
特に正社員として雇用され、評価制度が整っている環境では、昇給だけでなくキャリアアップのチャンスも十分にあります。
一方で、今の職場で「昇給が望めない」「将来に不安がある」と感じる場合は、転職を検討することも前向きな選択です。
■ 障害者雇用におすすめの転職・就職サイト3選
転職やキャリア相談に役立つ、信頼できる障害者向け就職支援サイトを3つご紹介します。
① アットジーピー(atGP)
- 障害者専門の大手エージェント
- オンライン面談・イベントも充実
- 正社員求人が多い
② dodaチャレンジ
- パーソルグループ運営の障害者向け転職支援
- キャリアカウンセリングに定評あり
- サポート体制が手厚い
③ マイナビパートナーズ紹介
- マイナビグループによる障害者雇用の人材紹介サービス
- 特例子会社への紹介も可能
- 就労環境や配慮内容の相談もできる
■ 自分に合った職場を見つけよう
働きがいを感じながら、長く安定して働くためには、自分に合った業界・職場を選ぶことが大切です。
その第一歩として、今の職場を見直したり、転職サイトに相談してみるのもよいでしょう。
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