障がいを持つ方が仕事をする上で、住環境を整えることは非常に重要です。しかし、いざ一人暮らしを始めようと考えると、費用や生活面での不安から親元を離れられなかったり、仕事と一人暮らしの両立が難しいと感じたりすることがあります。さらに、家族と一緒に住むことができないという悩みを抱えている方も多いでしょう。そんな悩みを解決するために、この記事では障害者グループホームの利用について詳しく解説します。
私自身、精神疾患を発症した際、家族に迷惑をかけてしまい一緒に暮らすことができなくなりました。就職前でお金もなく、一人暮らしを始めることは難しかったため、私はグループホームに住む決断をしました。グループホームでは生活を整え、就労移行支援事業所を利用して無事に就職。その後、正社員として働き始め、一人暮らしもスタートできました。
この記事では、障害者グループホームの利用の流れや、実際に私が体験したことをもとにしたアドバイスをお伝えします。グループホームの利用を検討している方にとって、役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。
障害者グループホームとは?
障害者福祉サービス「共同生活援助」のこと
障害者グループーホームの正式名称は共同生活援助です。障害者グループホームは障がいのある人が日常生活の支援を受けながら共同生活をする住居です。支援内容としては、共同生活を営むべき住居における相談、入浴、排せつ又は食事の介護、その他日常生活上の援助になります。「一人暮らしをするには色々な困りごことがあるため支援を受けながら生活したい」「いきなり一般住宅で暮らすのは不安」といった人が利用しています。
障害者グループホームの種類
障害者グループホームは以下の4種類に分けられます。
介護サービス包括型 | 外部サービス利用型 | 日中活動サービス支援型 | サテライト型住居 | |
利用者像 | 主に夜間や休日に介護、援助が必要な人 | 主に夜間や休日に介護、援助が必要な人 | 夜間や休日だけでなく、日中も介護、援助が必要な人 | 一人暮らしに近い状態で暮らし、困ったときに援助を受けたい人 |
事業所数 | 8,475 | 1,320 | 291 | – |
利用者数 | 12万2,220人 | 1万5,613人 | 3,977人 | – |
入居条件
対象者
該当する障がい
以下の障がいを持っている人は障害者グループホームを利用することができます。
- 知的障害
- 精神障害
- 身体障害
- 難病
障害福祉サービス受給者証
障害者グループホームを利用するには「障害福祉サービス受給者証」が必要になります。
また、グループホームへ入居するとき、原則として障害者手帳も必要になります。通常、入居時に障害者手帳の提示を求められます。ただし、正確にいうと、障害者グループホームの利用には障害者手帳は必須ではありません。
年齢制限
障害者グループホームに入居できるのは、18歳以上65歳未満の人です。18歳未満で入居したい場合は、児童相談所から利用の許可を得る必要があります。
65歳までに入居を始めた方は、65歳を超えてもそのまま住み続けられます。しかし、それ以外の65歳を超えた方は介護保険サービスの対象者になるため、障害者グループホームに入居はできません。
費用
主な費用
障害者グループホームを利用するには主に以下の費用がかかります。
- 家賃
- 食費
- 水道光熱費
- 日用品等の生活費
- 障害福祉サービス利用料
月10万円の収入があれば、問題なく暮らすことができます。
補助制度
一定の条件を満たすことで家賃の一部を補助する「特定障害者特別給付」を受けることができ、国から毎月1万円まで補助いただけます。
また、自治体によってはよっては独自の助成をおこなっている地域もありますので、入居の際は確認をしましょう。
私の場合、自治体の助成があることを知らずに入居。他の入居者に給付について教えてもらい、申請しました。
メリット・デメリット
実体験から感じたメリットとデメリットをお伝えします。
メリット
何よりも、食事を用意してもらえることが大変助かりました。私は時短勤務で働いていたため、帰宅が遅くなることがよくありましたが、そんな時でも自炊をせずに温かいご飯を食べられるのは本当にありがたかったです。
また、寂しさを感じることはほとんどありませんでした。共同生活の環境では、他の入居者と自然に会話をしたり、スタッフの方に悩みを聞いてもらったりできるため、孤独感を感じることなく過ごせました。
さらに、何か困ったことがあればすぐに相談できる点も非常に良いところです。実際に入居中にコロナにかかってしまった時も、通院への同行や買い物を代わりにお願いでき、安心して生活を続けることができました。
デメリット
共同生活では、バスルームやトイレ、キッチンなどを使いたい時にすぐに使えないことがストレスに感じることがありました。例えば、仕事に行く前にシャワーを浴びたり身だしなみを整えたかったのに、他の人が使っているために待たなければならないことがあり、小さなことではありますが不便さを感じました。
また、外出や外泊の際には事前に申請が必要で、過剰に監視されているように感じることもあり、少し気が重かったです。
障害者グループホームの探し方
障害者グループホームを利用するときの大まかな流れは以下の通りです。
役所で手続き、申請➡️入居するグループホームを探す
役所 | 1. 障害支援区分の決定 |
役所 | 2. サービス利用の決定 |
グループホーム | 3. グループホームの見学・体験入居・契約 |
グループホーム | 4. 入居・利用開始 |
役所
前述の通り、障害者グループホームを利用するには「障害福祉サービス受給者証」が必要になり、これは役所で認定を受ける必要があります。
認定後は自治体の障害福祉課窓口や相談支援事業所に障害者グループホームへの入居希望を伝えます。入居条件や障がいの程度などを伝えることで、適切な障害者グループホームを紹介していただけます。
ただし、自治体の窓口では入居するまで待たされたり時間がかかることがあるので、次に紹介するネットで検索するのをおすすめします。
ネット検索
最近では障害者グループホームの検索サイトがありますので、そちらから応募するのをおすすめします。
おすすめの検索サイトをいくつか紹介します。
日本最大級の障がい者グループホーム専門情報サイト
掲載施設10,872件(2024年11月16日更新)
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千葉県内でグループホームを探している方におすすめ
まとめ
仕事を継続できたのは、グループホームでの生活が大きな支えとなったからです。生活面でのストレスを最小限に抑え、仕事に集中できる環境が整っていたおかげで、日々の仕事に専念できました。一人暮らしを始めたいけれど、ハードルが高いと感じている方には、グループホームは有力な選択肢のひとつです。生活面でのサポートを受けながら、安定した生活を築き、仕事に集中することができるので、ぜひ検討してみてください。
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